平成最後の○○展 グランプリ発表！

カテゴリー：写真展＜店長・早苗久美子＞ 2019-06-22更新

こんにちは。ナダール店長のサナエです。

さて、発表が遅くなってしまいましたが、2019年5月29日（水）～6月2日（日）に開催した「平成最後の○○展」出展作品の中から、ナダールが選出したグランプリ作品及び準グランプリ作品を発表させていただきます！

グランプリ： 山下菜津美さん「平成最後の初場所」

【作品コメント】
人生で初の相撲観戦が平成最期の初場所になった。 立会いでのぶつかり合う音・呼び出しや行司の声・歓声や熱気。 テレビ中継とは違い相撲を五感で感じることができた。 取分け、土俵の邪気を払い清めるための清めの塩が舞う様はとても綺麗だった。

【選者コメント】
山下さん、グランプリ、おめでとうございます。力士が塩を撒く姿が、力強く新しい時代を切り開いていく感じがしました。つまり平成の終わりですね。構図も申し分無く、大きさや額装も良かったです。
（オーナー・林和美）

準グランプリ：伊藤有子さん「平成最後の引越し」

【作品コメント（※上記作品画像で写真を取り囲むように配置された文章）】
平成最後の日、引越しをした。思い返せば２月半ばに軽い気持ちで不動産屋の説明会に参加し、翌週に物件内見、そのまた翌週には申込み、あれよあれよと話が進み、３月初めに正式契約を終え、それから役所に行ったり、引越しの見積もりを取ったり、銀行にいったり、アパートの解約をしたり、バタバタと手続きを終えた月末、ひと段落してほっとしたせいか、これから背負う借金のプレッシャーに耐えきれなくなったのか、ちょうど花見には最高！という時に帯状疱疹で寝込み、やっと回復したと思ったらもう１０連休直前で仕事は山積みで毎日残業になるし、新居のことを考える時間もなく、

４月２６日、土砂降りの日に物件引渡し、司法書士さんに「平成最後のお取引ですね」と言われて当日にその事実に気づき、そうですねー、記念になります、なんて笑顔で応えたものの、頭の中はその直前に銀行の側のタリーズコーヒーで終えたばかりの電話会議で米国本社に無茶振りされた仕事のことで頭がいっぱいで、さほど何の感慨もなく最後の手続きを終えて平成最後の勤務に行き、平成最後の退社はいつの間にか日付を超えており、ほぼ引越し作業に手付かずの状態でGWに突入、まあ３日あればなんとかなるだろうと初日は呑気にNADARで餃子を食べ、２日目にようやくこれちょっとやばいかもな、と思い始

めたものの時すでに遅し。人生二度目の引越し。前回は実家を出て一人暮らしを始めた時だったので家財はほぼなく、本格的な引越しはこれが初めて。完璧な計画ミスで、前日から完徹で引越し当日を迎え、引越し屋が来るのは午後だからなんとかなるかと、追い込みにかかったところに、午前の分が早く終わったので今から行きます、と電話、頑張ったけど当然間に合わず、パンダのお兄さんたちに梱包をさせる始末。プロの技で比較的順調に引越しはスタートしたものの、最後の最後に部屋のサイズに合わせてオーダーで買った無印の家具が家のドアから出ず、ベランダから降ろすという大作業に

なってしまい、雨女パワー発揮で天気も悪くなるし、結局５時間かかってパンダの皆さんはお帰りに。友人夫婦が新居に手伝いに来てくれたものの、前日から全く寝ていないし、それより腰が限界でこれ以上ダンボールを運んだら絶対ぎっくりになると思い、背の高いドイツ人の旦那さんに照明の設置だけやってもらい友人たちも撤収。ダンボールに埋もれながら、母親が持ってきてくれたお赤飯を食べて平成最後の夕食を済ませ、盛り上がるテレビを見ながら、これから先やっていけるのだろうか、それよりこの段ボールを連休中に片付けられるのか、ぐるぐる不安ばかりが頭をかけまわる中、平成は終わり令和を迎えたのだった。 

【選者コメント】
伊藤さん、準グランプリおめでとうございます。ぐるぐると目の回るような慌ただしい引っ越しの状況の中で平成の最後を迎えた様が、写真だけでなく、文章と組み合わせて1つの作品とした展示スタイルで表現されており、ユーモラスで臨場感のある「平成最後」が感じられて印象深かったです。文章が、一文字の過不足もなくキッチリ収められている点もすごい！展示方法を含めて、見に来てくださったお客様からもとても好評でした。
（店長・早苗久美子）

山下さん、伊藤さん、受賞おめでとうございます。

グランプリの山下さんには、グランプリ特典として出展料全額をご返金させていただきます。準グランプリの伊藤さんには、ナダールでの展示でご利用いただけるナダール兼5,000円分をお贈りします。

また、今回惜しくも選出とならなかった他の皆様の作品も、それぞれのお人柄と想いのこもった作品ばかりでした。ご出展いただきました皆様、展示を見にきてくださった皆様、本当にありがとうございました。