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【展示レポート】KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」(2020年8月26日〜30日開催)

カテゴリー: 2020-09-04更新

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

先週、8月26日(水)〜30日(日)に開催したKUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」の展示の様子をご紹介します。

ヨーロッパやロシアなどを一人旅して、トラムと地元の人が紡ぐ情景を撮影し続けてきたKUMOKOさん。今回のこの展示が初の個展開催となりました。記念すべき初めての個展を、ご縁あってナダールで開催していただけたことは、ギャラリーとしても光栄なことですし、嬉しいです。

今回の展示は、主にウクライナ・ロシアなどで撮影された作品で構成。タイトルの「Tramvaj」は「トランバーイ」と読むそうで、チェコ語(もしくは、ロシア語のラテン転記表記)でトラム(=路面電車)のことだそうです。

トラムの写真と言っても、車輌をメインに捉えた作品と言うより、その土地で路面電車と共に暮らしを営む地元の人々に、KUMOKOさんの眼差しは向けられています。その眼差しの温かさが一つ一つの作品から、そして、展示空間全体から伝わってくる写真展でした。

展示紹介

ギャラリー入口を入ってすぐ正面、今回の展示のDMにも使われた写真から展示がはじまります。

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

ギャラリー入口側の奥の壁に飾られていたこの3点、特に右上の1枚は、車両の中なのに椅子がベンチのような木製の簡易的なものになっているのが、多くの人の関心を引いていました。KUMOKOさんによると、乗り心地は良くないそうです。(すぐにお尻が痛くなるとのこと…)

続いて、ギャラリー奥のメインの展示スペースへ。

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

KUMOKO 写真展「Tramvaj -紡ぐ轍-」

この奥の展示スペースは、ほとんど人物がメインといっても良いほど。路面電車だけを撮るのでも、人だけを撮るのでもない。路面電車とその土地の人々の自然な関わり合いを、絶妙な距離感で撮影された作品が並びました。写っている皆さんが本当に良い表情をされています。本来、そんなにフレンドリーとまでは言えない土地柄のところもあるようですが、ずっと同じ場所で路面電車を撮影しているKUMOKOさんの姿を何度も見かけるうちに笑顔を向けてくれるようになった人もいるとのこと。そういうエピソードも含めて、KUMOKOさんの作品に流れる温かさに、見ているこちらも自然と気持ちが和んでいく、そんな展示でした。

5日間という短い会期でしたが、多くの方にご来場いただきました。ありがとうございました。

(店長サナエ)

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