2019年「めざせ個展」「これ見て写真展」 結果発表

カテゴリー：写真展＜店長・早苗久美子＞ 2019-03-09更新

2月20日（水）〜3月3日（日）の会期で開催しました「めざせ個展」では、たくさんの方にお越しいただきました。ありがとうございました。お客さまにご投票いただいた結果、今年はUYUTOさんが得票数1位でグランプリを獲得されました。おめでとうございます！

第1位 UYUTOさん「五感が刺激された場所」

アクセサリー作家でもあるUYUTOさんは、アクセサリー販売のイベント出店など日本中を旅しながらお仕事をされています。そんな旅の中で出会った「五感が刺激された場所」を撮影したシリーズです。このような光景からインスピレーションを得て、新たなアクセサリーが生み出されていくというUYUTOさんの作品制作の循環は、そのまま「生きていくこと」の循環でもあるように感じました。これが全て、iPhoneで撮影されたと知り驚かれるお客様が多かったのも印象に残りました。

個展では、今回展示されていた写真作品だけでなく、もう一つの作品として生み出されるアクセサリーも撮影し、組み合わせて展示して見たいとプランを語ってくださいました。

UYUTOさんの個展は11月に開催予定です。楽しみです！

第2位 木全裕美さん「翼のありか」（ナダール賞受賞作品）

身体に現れる慢性的な湿疹に苦しみながら、そんな自分の姿を見つめ、自分の生きる世界を見つめる。その眼差しがそのまま写真となって提示されているような木全裕美さんの作品「翼のありか」が第2位となりました。グランプリこそ逃しましたが、多くの人の心に強い印象を残したのではないでしょうか。

今回のめざせ個展から新たな試みとして新設したナダール賞（ナダール代表・林と店長・早苗の評議によって受賞者を決定）には、この木全さんの作品を選出させていただきました。

●選出コメント／代表 林和美 
正直、完成度は高くはありませんでしたが、内面の葛藤が伝わってくる力強い作品でした。個展開催の際には、自分の問題としてだけではなく、社会と繋がる表現になる事を期待しています。

●選出コメント／店長 早苗久美子
プリントのクオリティや、作品としての見せ方などに課題を感じましたが、表現としての切実さのようなものを感じました。より完成度を高めた作品を、個展で拝見でいることを楽しみにしています。

ナダール賞の個展は、7月24日（水）〜28日（日）の5日間の会期でナダールで開催します。どうぞお楽しみに！

第3位 大森恵子さん「にげみずの標本」

「にげみず（逃げ水）」とは、地表近くで見られる蜃気楼の一種で、夏の暑い日のアスファルトなどに現れます。遠くからは道路に水たまりがあるように見えるけれども、近づくとそれが消え、更に遠くに水たまりが現れて見えるのが、あたかも水が逃げているように見えることから「逃げ水」と呼ばれるのだそうです。

大森さんの作品には、光の揺らめきが印象的に捉えられており、その正体は一見しただけではわかりません。現実なのか、そうではないのか。写真という媒体であるからこそ、そこに写し取られているものは存在が証明されているようなものであるはずなのに、在りもしないもののようにも感じられる。まさに「にげみずの標本」というタイトル通りの作品でした。完成度の高さを評価されるお客様が多かったのも頷けます。

ご寄付【カンパッチ】にご協力いただきありがとうございます。

今年も「めざせ個展」では、グランプリ受賞者の作品制作費のカンパ（ご寄付）を会場内でお願いしていました。ご寄付いただいた方には、お礼としてオリジナル缶バッジ（カンパの缶バッジなので【カンパッチ】と命名）をプレゼントさせていただいたのですが、たくさんの方がご賛同くださり、カンパにご協力してくださいました。 総額 24,110円のご寄付が集まりました。本当にありがとうございました。個展の作品制作に役立てていただく為に、グランプリを受賞されたUYUTOさんに全額お渡ししいたしましたので、ここにご報告させていただきます。

最後に、改めまして、ご出展いただいた10名の皆さま、ご来場いただきました皆さま、本当にありがとうございました。7月に開催のナダール賞・木全裕美さんの個展と、11月に開催予定のUYUTOさんのグランプリ展にも、ぜひお越しください。引き続きどうぞよろしくお願いします！

 

同時開催「これ見て写真展」第1位：野口克美さん

なお、ギャラリー晴れ会場にて同時開催していました「これ見て写真展」の、お客様による投票第1位を獲得されたのは、野口克美さんでした。おめでとうございます！

第1位を獲得された野口さんには、2019年7月の1ヶ月間、ナダール店頭にて作品集１冊を設置していただきます。こちらも楽しみです。皆様も、ぜひご覧にいらしてください。